LINE WORKSとSlackの比較で中小企業がどちらを選ぶべきか迷っている方へ。本記事では、両ツールの料金・機能・使いやすさを2026年最新情報で徹底比較し、自社に合うビジネスチャットの選び方を解説します。LINE WORKSは「LINEに似た操作感」、Slackは「豊富な外部連携」が強みですが、従業員数やIT慣れ度によって最適解は変わります。導入で失敗しないための判断基準を、具体的な料金表とともに整理しました。
LINE WORKSとSlackの違いを中小企業目線で比較
ビジネスチャットの二大ツールであるLINE WORKSとSlackは、同じ「チャット型コミュニケーション」のカテゴリーに属しながら、設計思想がまったく異なります。中小企業がツールを選ぶ際は、機能の多さよりも「現場の従業員が無理なく使えるか」が定着のカギになります。まずは両者の基本的な性格の違いを押さえましょう。
LINE WORKSは「LINEの操作感」で現場に浸透しやすい
LINE WORKSは、コミュニケーションアプリ「LINE」を運営するLINEヤフー系列が提供するビジネス版チャットです。スタンプや既読表示、トーク画面のUIが普段使い慣れたLINEとほぼ同じため、ITツールに不慣れな従業員でも教育コストをほとんどかけずに導入できます。建設・小売・介護・飲食といった、デスクワーク中心ではない現場を抱える中小企業で特に支持されています。外部のLINEユーザーと直接つながれる点も、取引先や顧客との連絡が多い業種では大きな利点です。
Slackは「外部連携と検索性」で業務効率化に強い
Slackは、Salesforce傘下で開発が進むビジネスチャットで、IT・Web・スタートアップ業界を中心に広く使われています。チャンネルベースで情報を整理し、過去メッセージの検索性が高く、2,600種類以上の外部アプリ(Googleドライブ、Zoom、Asana、GitHubなど)と連携できるのが最大の強みです。ワークフロー自動化機能やAI機能も搭載され、業務効率化を本格的に進めたい企業に向いています。一方で、機能が豊富な分、使いこなすにはある程度のITリテラシーが求められます。
結論:選び方は「現場のIT慣れ度」と「連携ニーズ」で決まる
大まかな指針として、ITツールに不慣れな従業員が多く、取引先や顧客とLINEで連絡することが多い企業はLINE WORKS、外部ツール連携や情報の検索・整理を重視し、IT慣れした人材が中心の企業はSlackが向いています。次章以降で、料金や機能の詳細を見ながら判断材料を増やしていきましょう。
LINE WORKSとSlackの料金プランを徹底比較(2026年最新)
中小企業にとって最も気になるのが料金です。両ツールとも無料プランを用意していますが、利用人数やストレージ、機能に制限があります。ここでは2026年時点の最新料金を比較し、コスト面での違いを明確にします。
LINE WORKSの料金プラン
LINE WORKSは、無料の「フリープラン」と有料の「スタンダード」「アドバンスト」の3プラン構成です。料金は1ユーザーあたりの月額で、年額契約にすると割安になります。
- フリープラン:0円。ユーザー数30名まで、共有ストレージ5GB、ビデオ通話は最大4名・60分まで。
- スタンダード:月額540円(年額契約なら月あたり450円)。ユーザー数無制限、ストレージ1TB、通話は最大200名・時間無制限。
- アドバンスト:月額960円(年額契約なら月あたり800円)。スタンダードの機能に加え、独自ドメインのメールとDrive(100TB)が利用可能。
Slackの料金プラン
Slackは「フリー」「プロ」「ビジネスプラス」「Enterprise Grid」の4プラン構成です。中小企業が現実的に検討するのはフリー・プロ・ビジネスプラスの3つです。
- フリー:0円。メッセージ履歴は直近90日分まで閲覧可能、外部連携アプリは10個までという制限あり。
- プロ:年払いで月額925円、月払いで月額1,050円(1ユーザーあたり)。メッセージ履歴・連携アプリ数が無制限になり、中小企業の標準的な選択肢。
- ビジネスプラス:年払いで月額1,600円前後(1ユーザーあたり)。SAML認証やデータエクスポート、コンプライアンス機能が強化される。
なお、Slackの料金は為替やプラン改定の影響を受けやすく、ビジネスプラスは値上げの動きもあります。導入前に必ず公式サイトで最新価格を確認することをおすすめします。
料金比較表(1ユーザー月額・税抜目安)
| プラン区分 | LINE WORKS | Slack |
|---|---|---|
| 無料プラン | 0円(30名まで/5GB) | 0円(履歴90日/連携10個) |
| エントリー有料 | スタンダード 月540円 (年額月あたり450円) |
プロ 月1,050円 (年額月あたり925円) |
| 上位プラン | アドバンスト 月960円 (年額月あたり800円) |
ビジネスプラス 月1,800円 (年額月あたり1,600円前後) |
| ストレージ | 1TB〜100TB | 10GB〜20GB/ユーザー |
単純な月額単価で比べると、LINE WORKSの方がSlackよりもコスト面で優位です。たとえば従業員50名で年額契約した場合、LINE WORKSスタンダードは月22,500円、Slackプロは月46,250円と、約2倍の差が出ます。
機能面でLINE WORKSとSlackを比較
料金だけでなく、実際の業務でどれだけ役立つかという機能面の比較も重要です。両ツールはチャット以外にも多彩な機能を備えていますが、得意分野が異なります。
チャット・通話・ビデオ会議の比較
基本的なチャット機能はどちらも充実していますが、特徴に違いがあります。LINE WORKSはLINE同様のスタンプ・既読機能があり、カジュアルかつスピーディなやり取りに強みがあります。グループ通話は有料プランで最大200名まで対応します。Slackはチャンネル単位での会話整理に優れ、ハドルミーティング(音声・画面共有)機能で気軽なミーティングが可能です。本格的なビデオ会議は、Slackの場合ZoomやGoogle Meetとの連携で補うのが一般的です。
外部連携・拡張性の比較
外部ツールとの連携では、Slackが圧倒的に優位です。Slackは2,600種類以上のアプリと連携でき、Googleカレンダー、Zoom、Asana、Salesforce、GitHubなどと深く統合できます。ワークフロービルダーによる業務自動化も標準機能です。LINE WORKSも勤怠管理やカレンダー、アンケートといった業務アプリを内蔵し、API連携も可能ですが、連携できる外部サービスの数ではSlackに及びません。多数のSaaSを組み合わせて使う企業はSlack、オールインワンで完結させたい企業はLINE WORKSが向きます。
セキュリティ・管理機能の比較
どちらも企業利用に十分なセキュリティを備えています。LINE WORKSはISO27001やSOC2などの認証を取得し、管理者によるメンバー管理やアクセス権限設定が可能です。Slackも同等の国際認証を取得しており、上位のビジネスプラス以上ではSAMLシングルサインオンやデータエクスポート、監査ログといった高度な管理機能が利用できます。情報管理を厳格に行いたい場合は、両者とも上位プランの検討が必要です。なお、セキュリティ要件は業種・規模により異なるため、機微情報を扱う場合は社内のIT担当者やセキュリティ専門家への相談を推奨します。
中小企業がLINE WORKSを選ぶべきケース
ここまでの比較を踏まえ、どのような中小企業にLINE WORKSが適しているかを具体的に整理します。自社の状況と照らし合わせてみてください。
ITに不慣れな現場スタッフが多い企業
パソコンよりスマートフォン中心で働く現場スタッフが多い企業では、LINE WORKSの「LINEそっくりのUI」が大きな武器になります。新人や年配のスタッフでも説明書なしで使い始められるため、導入時の研修コストやサポート負担を大幅に減らせます。建設業、小売業、飲食業、介護・福祉業など、非デスクワーク中心の業種で定着率が高い傾向があります。
取引先・顧客とLINEで連絡することが多い企業
LINE WORKSはLINEユーザーと直接トークでつながれる「外部トーク連携」機能を持っています。顧客や取引先とのやり取りを個人のLINEで行っている企業にとって、業務用アカウントに置き換えることで、私用と業務の分離や情報の属人化解消につながります。BtoCの店舗や、地域密着型のサービス業に特に有効です。
コストを抑えてオールインワンで使いたい企業
LINE WORKSは1ユーザーあたりの月額がSlackより安く、メール・カレンダー・アンケート・掲示板といった業務機能を標準で内蔵しています。複数のツールを契約せず、できるだけ少ない予算で社内コミュニケーションを完結させたい中小企業にとって、トータルコストを抑えやすい選択肢といえます。
中小企業がSlackを選ぶべきケース
一方で、Slackが力を発揮するのは、業務効率化や情報整理を重視する企業です。以下のようなケースではSlackの方が満足度が高くなりやすいでしょう。
複数のSaaSツールを連携させて使う企業
すでにGoogle WorkspaceやZoom、Asana、Salesforceなど複数のSaaSを導入している企業では、それらをハブとしてつなぐSlackの連携力が大きな効率化を生みます。たとえば、タスク管理ツールの更新通知をSlackに集約したり、CRMの商談状況を自動投稿したりと、情報の流れを一元化できます。IT・Web・SaaS関連のスタートアップや成長企業に特に適しています。
情報の検索・整理・蓄積を重視する企業
Slackはチャンネルによる話題の整理と、強力な検索機能が特徴です。過去のやり取りやファイルをすぐに探し出せるため、ナレッジの蓄積・再利用がしやすく、プロジェクトが多数並行する組織で威力を発揮します。「言った言わない」を防ぎ、情報を組織の資産として残したい企業に向いています。
業務自動化やAI活用を進めたい企業
Slackはワークフロービルダーによる定型業務の自動化や、AIによる会話要約・検索といった機能を搭載しています。日々のルーティン業務を減らし、データドリブンな働き方を進めたい企業にとって、Slackは単なるチャットを超えた業務プラットフォームとして機能します。なお、Slackの代表的な連携先であるプロジェクト管理ツール「Asana」やワークスペース「Notion AI」と組み合わせると、さらに効果を高められます。
LINE WORKSとSlack 導入で失敗しないための選び方
最後に、ツール選定で後悔しないためのチェックポイントをまとめます。導入はゴールではなくスタートであり、定着して初めて効果が出ます。
無料プランで試してから本格導入する
どちらのツールも無料プランがあるため、まずは少人数のチームで実際に使い、操作感や現場の反応を確かめましょう。LINE WORKSは30名まで無料で試せるため、小規模企業ならそのまま運用を始められる場合もあります。Slackは履歴90日制限があるため、本格運用には有料プランが前提になる点を踏まえて評価してください。
従業員のITリテラシーと現場の声を確認する
高機能なツールを入れても、現場が使いこなせなければ意味がありません。導入前に、実際に使う従業員のITスキルや、現在のコミュニケーション手段(電話・メール・個人LINEなど)を把握しましょう。とくに非デスクワーカーが多い場合は、操作のシンプルさを最優先するのが定着の近道です。
将来の拡張性とコストの両面で判断する
当面の人数だけでなく、今後の従業員増加や、連携したいツールが増える可能性も考慮しましょう。連携前提で業務を組み立てるならSlack、コストとシンプルさを重視するならLINE WORKSというように、3年後の自社の姿を想定して選ぶと失敗が減ります。専門的な比較検討が難しい場合は、SaaS導入支援サービスやIT顧問への相談も有効な選択肢です。
まとめ:LINE WORKSとSlackは自社の特性で選ぶ
LINE WORKSとSlackは、いずれも中小企業の業務を支える優れたビジネスチャットですが、向いている企業は明確に分かれます。改めて要点を整理します。
- LINE WORKS:LINEライクな操作性で現場に浸透しやすく、料金が安くオールインワン。ITに不慣れなスタッフが多い企業、顧客とLINEで連絡する企業向け。
- Slack:2,600以上の外部連携と高い検索性で業務効率化に強い。複数SaaSを使う企業、IT慣れした人材中心の企業向け。
- 料金:単純比較ではLINE WORKSが割安(スタンダード年額月450円 vs Slackプロ年額月925円)。
- 選び方:まず無料プランで試し、現場のITリテラシーと将来の拡張性を踏まえて判断する。
どちらが優れているかではなく、「自社の現場と業務スタイルにどちらが合うか」が選定の本質です。本記事の比較を参考に、無料プランから一歩を踏み出してみてください。料金やプラン内容は変更される場合があるため、契約前には各社公式サイトで最新情報を必ずご確認ください。

