ChatworkからSlackへ乗り換える手順|過去ログとタスクの移行方法2026

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ChatworkからSlackへの乗り換えを検討しているなら、「何が移行できて、何が移行できないか」を先に把握することが失敗を防ぐ最短ルートです。2026年のChatwork料金改定後、無料プランではメッセージ履歴が40日に制限され、有料プランへの移行コストを理由にSlackへ切り替える中小企業が増えています。この記事では情シス担当・バックオフィスの方向けに、移行前チェックリスト・具体的な手順・よくある失敗と対処法・コスト試算を実務視点でまとめました。

移行前に確認すること

移行作業を始める前に「何を持っていけるか」を正確に把握しておくことで、移行後のトラブルを大幅に減らせます。

Chatworkから取り出せるデータ

Chatworkの公式プラン仕様ページによると、データエクスポート機能はエンタープライズプランのみ提供されています。ビジネスプランや無料プランでは管理コンソールからの一括エクスポートはできません。

データ種別 取り出し方法 備考
メッセージ履歴(テキスト) エンタープライズ:管理コンソールからCSVエクスポート/ビジネス・無料:コピー&ペーストのみ ビジネスプランは公式エクスポートなし
添付ファイル 個別ダウンロード(手動) 一括DLツールなし(2026年時点)
タスク一覧 画面から手動コピーのみ エクスポート機能なし
連絡先リスト 管理者がメールアドレスをメモ CSV出力はエンタープライズのみ
グループチャット名・構成 手動で記録 Slackチャンネル設計の参考にする

Slackに引き継げること・引き継げないこと

項目 Slackへの引き継ぎ 注意点
過去メッセージ(テキスト) △ 条件付きで可能(CSVインポート) エンタープライズプランでCSV取得した場合のみ
添付ファイル × 引き継ぎ不可 Slackに手動アップロードが必要
タスク管理 × 引き継ぎ不可 Slackのリマインダー機能で代替設定
メンバー情報(氏名・メールアドレス) ○ 招待メールで対応 メールアドレスリストがあればスムーズ
グループチャット→チャンネル ○ 再作成で対応 チャンネル設計が移行成功のカギ
ダイレクトメッセージ × 引き継ぎ不可 Slackで再度やり取りを開始

結論:大半のデータは「引き継ぎ不可」が現実です。移行は「過去ログを持ち越す作業」ではなく、「新しい環境に乗り移るタイミング」として割り切ることが、スムーズな移行の前提になります。Chatworkの乗り換え先を複数比較している記事も参考にしてください。

ChatworkからSlackへの移行手順(ステップ番号付き)

以下は10〜30名規模の中小企業を想定した標準的な移行手順です。情シス担当1名が主導するケースを前提にしています。

Step1:Slackワークスペースの準備

  1. Slack公式サイトにアクセスし、「無料で始める」または有料プランを選択
  2. 会社名でワークスペース名を設定(例:「株式会社〇〇」)
  3. 管理者メールアドレスで登録(info@やadmin@などの共有アドレスは避けて担当者個人のアドレスを推奨)
  4. ワークスペースURLを決定(後から変更できないため慎重に)

プラン選択の判断軸:30日以内に完全移行できる見込みがあるなら無料プランで試験運用→有料に切り替えもアリ。ただし後述の「90日制限問題」に注意。

Step2:メンバーの招待とチャンネル設計

  1. Chatworkのグループチャット一覧を書き出し、Slackチャンネルに対応させる(例:「全社連絡」→「#general」、「営業チーム」→「#sales」)
  2. チャンネル設計のポイント:
    • Chatworkのグループを1:1でSlackチャンネルに変換する必要はない。用途を整理してスリム化するチャンス
    • パブリックチャンネルをベースにし、機密情報のみプライベートチャンネルに
  3. 「設定」→「メンバーを招待」からメールアドレス一括入力でメンバーを招待
  4. 招待メールの文面に「Chatworkは〇月〇日まで並行運用します」と明記する

Step3:Chatworkのメッセージエクスポート(管理者向け)

エンタープライズプランの場合:

  1. Chatwork管理者コンソール(admin.chatwork.com)にログイン
  2. 「組織情報」→「エクスポート」からメッセージログをCSVでダウンロード
  3. ダウンロードできるのはテキスト情報のみ(添付ファイルは含まれない)

ビジネスプラン・無料プランの場合:

  • 公式のエクスポート機能なし。重要なチャットは手動でコピーしてドキュメント化(Google DocsやNotionに保存)する対応が現実的
  • 「過去ログは残さない」と割り切る場合は、移行日を決めてその日以降はSlackのみで運用する方が工数がかからない

Step4:SlackへのデータインポートCSV形式

Slackには「メッセージのインポート機能」があり、CSVファイルから過去投稿を取り込めます(Slack公式ヘルプ:CSV/テキストファイルからのインポート)。

  1. Slackワークスペースの「設定と管理」→「ワークスペースの設定」を開く
  2. 「データのインポート / エクスポート」を選択
  3. 「CSV/テキストファイルをインポート」をクリック
  4. CSVファイルのフォーマット:タイムスタンプ(Unix形式), チャンネル名, ユーザー名, テキスト
  5. アップロード後、インポート先チャンネルを指定して実行

注意:スレッド、添付ファイル、絵文字リアクションはCSVインポートでは再現不可です。また、インポートされたメッセージは元の送信者名がbot表示になります。

Step5:Chatworkとの並行運用から完全移行へ

  1. 並行運用期間を2〜4週間に設定(長すぎると「どちらを見ればいいか」の混乱が続く)
  2. 全社向けChatworkチャットに「〇月〇日以降はSlackに完全移行します」と告知
  3. Slack未使用メンバーへは個別フォロー(1on1で操作説明)
  4. 移行完了日当日:Chatworkの退会手続きまたはプランダウン(無料プランへ)
  5. 移行後2週間は情シス担当がSlackの質問に優先対応するサポート体制を設置

よくある失敗・つまずきと対処法

失敗1:Slack無料プランの90日制限を知らずに運用

問題:Slackの無料プランでは、過去90日分のメッセージしか閲覧できませんSlack公式料金ページ)。90日を超えたメッセージは「閲覧不可」になります(削除ではなく非表示)。Chatworkの移行ログをSlackにインポートした場合、インポートから90日後にそのログも見えなくなります。

対処法:

  • 移行確定後は有料プラン(Proプラン:925円/ユーザー/月・年払い)への切り替えを検討
  • 無料プランで使い続けるなら「90日ルール」を全メンバーに周知し、重要情報は別途ドキュメント化する運用を徹底
  • 参考:Slack無料vs有料プランの詳細比較はこちら

失敗2:メンバーが慣れずChatworkに戻る

問題:Slackの操作感(チャンネル・スレッド・ショートカット)がChatworkと大きく異なるため、特に非IT系のメンバーが「Chatworkの方が使いやすい」と戻ってしまうケース。

対処法:

  • 移行前に全員参加の「Slack操作ハンズオン(30分)」を実施
  • よく使う操作(メンション、スレッド返信、リアクション)をスクリーンショット付きで社内マニュアル化
  • 移行初月は情シス担当が「Slack質問チャンネル(#slack-help)」を設置して即レス対応

失敗3:タスク管理機能の代替が未設定のまま移行

問題:ChatworkにはタスクをTO DOリストとして管理できる機能があります。Slackには同様の機能がないため、「あの件どうなった?」の追跡ができなくなるという失敗が多発します。

対処法:

  • Slackのリマインダー機能(/remindコマンド)で代替:メッセージを右クリック→「後でリマインドする」で自分へのタスク設定が可能
  • より本格的なタスク管理が必要な場合は、SlackにAsanaやTrelloを連携させるのが費用対効果が高い
  • 参考:Slackワークフロー自動化の設定方法でリマインダー自動化も可能

移行にかかる工数とコスト試算

10名規模の中小企業が情シス担当1名主導でChatwork→Slack移行を行う場合の独自試算です。

作業フェーズ 担当 推定工数 備考
移行計画・チャンネル設計 情シス担当 2〜4時間 Chatworkグループの棚卸し含む
Slackワークスペース設定 情シス担当 1〜2時間 招待・権限設定
メンバーへの操作説明 情シス担当 2〜3時間 ハンズオン30分×全員
並行運用サポート期間 情シス担当 5〜10時間(2〜4週間) 質問対応・フォローアップ
データエクスポート・移行(EPのみ) 情シス担当 2〜4時間 CSVエクスポート+インポート作業
合計工数(目安) 12〜23時間 時給換算3,000円なら36,000〜69,000円相当
費用項目 Chatwork(ビジネス) Slack(Proプラン)
月額単価(年払い) 500円/ユーザー 925円/ユーザー
10名チームの月額 5,000円/月 9,250円/月
年間コスト 60,000円 111,000円
年間コスト差 +51,000円(Slack有料が高い)

コスト判断のポイント:Slackは年間約5万円割高になりますが、Slack連携アプリ(200以上)・ワークフロー自動化・高度な検索機能によって業務効率化の余地が大きいため、10名以上のチームでは費用対効果が出やすい傾向です。ツール連携を積極活用しない場合はChatworkに留まる選択肢も合理的です。

移行後のSlack設定でやるべき3つのこと

  1. 通知設定の最適化:初期設定のままだと全チャンネルの通知がすべて届き、「うるさくて使いたくない」という不満が生じます。「ダイレクトメッセージとメンションのみ通知」に変更し、重要チャンネルのみ「すべての新規メッセージ」に設定してください。

  2. #general(全社)チャンネルのルール設定:投稿権限を管理者のみに限定するか、「全社周知のみ」というピン留め告知をしておくことで、不要な雑談や質問が集中することを防げます。

  3. 外部ツール連携の設定:Slack最大の強みは連携アプリの豊富さです。まずはカレンダー(Google Calendar/Outlook)との連携を設定し、予定通知をSlackで受け取れるようにするだけで情報の集約効果が生まれます。ワークフロー自動化の具体的な手順はSlackワークフロー設定ガイドも参照してください。

まとめ

ChatworkからSlackへの移行は「完璧なデータ移行」を目指すと工数が膨大になります。現実的な移行の考え方は「過去は捨てて未来を新しいツールで動かす」というスタンスです。

重要なポイントを整理します:

  • データ移行は限定的(エンタープライズプランのみCSVエクスポート可)
  • Slack無料プランの90日制限を事前に全員に周知することが最重要
  • 並行運用期間は2〜4週間に絞り、期限を明確にする
  • コスト面ではSlackは年間約5万円(10名)割高になる点を経営陣に説明しておく
  • タスク管理はSlackリマインダーまたは外部ツール連携で代替

Chatworkからの乗り換え先としてSlack以外も検討している方は、Chatworkからの乗り換え先おすすめ3選も合わせてご覧ください。また、ビジネスチャット全体の比較はSlack・Teams・Chatwork比較記事で詳しく解説しています。

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