Chatworkのタスク管理機能は、チャットの流れの中で「誰が・何を・いつまでに」やるかを可視化し、依頼と進捗を一元管理できる機能です(無料プランでも利用可能)。「口頭やメッセージで頼んだ仕事が抜け落ちる」「誰に何を頼んだか分からなくなる」——こうした小さな抜け漏れは、中小企業のバックオフィスや情シスの現場で地味に工数を奪います。
本記事では、Chatworkのタスク管理機能の使い方を、タスクの追加・依頼・完了・一覧確認という基本操作から、タスクが埋もれない運用ルール、専用ツールへ切り替えるべき判断軸まで、実務目線で解説します。新しいツールを導入しなくても、いま使っているChatworkだけで「言った・言わない」をなくす仕組みを作れます。
Chatworkのタスク管理機能とは?できること・料金の前提
まず、タスク機能で何ができるのか、そして無料で使えるのかという前提を整理します。ここを押さえておくと、後述の操作手順が理解しやすくなります。
タスク機能でできる4つのこと
Chatworkのタスク機能は、チャットルームごとに「やるべき作業」を登録できる仕組みです。できることは大きく4つに整理できます。
- 自分用タスクの登録:自分のやることをチャット上のメモとして残せる
- 他メンバーへの依頼:担当者を指定して作業を依頼でき、相手のタスク一覧に自動で表示される
- 期限の設定:日付・時刻で期限を設定でき、期限切れは一覧で拾える
- 完了管理:完了ボタンひとつでタスクを消し込み、タイムラインに完了が記録される
メールのように件名や宛先を書く必要がなく、チャットの延長線上で数秒でタスク化できるのが最大の利点です。単発の業務依頼や、簡単な確認・承認依頼の抜け漏れ防止に向いています。出典:タスク管理機能はどうやって活用するの?(Chatwork公式ヘルプ)
無料プランでもタスク機能は使える
結論から言うと、Chatworkのタスク管理機能はフリープラン(無料)でも利用できます。タスクの追加・依頼・完了・一覧確認といった基本操作に、プランによる大きな機能差はありません。まずコストをかけずに「頼んだ仕事の抜け漏れ防止」を始められるのは、少人数チームにとって現実的なメリットです。
ただし無料プランには、閲覧できるメッセージに期間・件数の制限があるなど、タスク以外の部分で制約があります。過去のやり取りをさかのぼって参照する頻度が高いチームは、有料プランへの切り替えを検討する余地があります。無料プラン全体の制限はChatwork無料プランの制限まとめで詳しく整理しています。料金の詳細はChatwork公式の料金ページで最新情報を確認してください。
【基本操作】タスクの追加から完了までの使い方
ここからは実際の操作手順です。PC版の画面を基準に、自分用タスク→依頼→完了の順に解説します。スマホアプリでも基本的な流れは同じです。
自分用タスクを追加する手順
- タスクを登録したいチャットルームを開く
- メッセージ入力欄の周辺にある「タスク追加」をクリック
- タスクの内容を入力する(例:「請求書を送付する」)
- 担当者を自分に設定する
- 必要に応じて期限(日付・時刻)を設定する
- 「タスクを追加」をクリックして確定する
ポイントは、タスク名を「動詞+対象」で具体的に書くことです。「請求書」だけでは何をするか分からず、後で見返したときに手が止まります。「請求書を送付する」「請求書の金額を確認する」のように、次の一手が分かる粒度にすると、そのまま着手できます。
他メンバーへ作業を依頼する手順
依頼の手順も自分用タスクとほぼ同じで、違いは担当者に相手を指定する点だけです。
- 依頼したい相手が参加しているチャットルームを開く
- 「タスク追加」から作業内容を入力する
- 担当者に依頼したいメンバーを指定する(複数人に同じタスクをまとめて割り当てることも可能)
- 期限を設定して「タスクを追加」をクリックする
タスクとして依頼すると、相手のタスク一覧に自動で追加され、通知も届きます。「メッセージで頼んだが流れて気づかれない」という事態を防げるのが、チャットとタスクが一体化しているChatworkの強みです。依頼時は、背景や参照リンクを同じチャットに投稿してからタスク化すると、相手が手を止めずに着手できます。
タスクを完了・確認する手順
依頼された側・自分用のいずれも、着手して終わったら「完了」を押します。
- 完了操作:各タスクの「完了」ボタンをクリックすると、そのタスクが未完了リストから消え、タイムラインに完了が記録される
- 完了の取り消し:誤って完了にした場合は、完了タスク一覧から未完了に戻して復活できる
- 依頼者への反映:依頼したタスクが完了すると、依頼者側にも状況が反映されるため、「終わった?」という進捗確認のやり取りが不要になる
タスク一覧で進捗を一元管理する方法
タスクは登録して終わりではなく、「一覧でまとめて見る」ことで初めて管理になります。Chatworkにはタスクを横断的に確認する画面が用意されています。
未完了・完了タブと期限フィルターの使い分け
タスク一覧は「未完了タスク」と「完了タスク」がタブで分かれています。さらに未完了タスクは、期限で絞り込めます。
- すべて:抱えているタスクの総量を把握する
- 期限切れ:最優先で処理すべきもの。毎朝ここから確認する運用がおすすめ
- 本日:その日のうちに片付ける対象
- 一週間以内:先読みして段取りを組む
- 期限なし:期限を決め忘れたタスク。放置されがちなので定期的に見直す
「期限切れ→本日→一週間以内」の順に上から処理していけば、優先順位で迷いません。期限なしタスクが増えている状態は、依頼時に期限を設定する習慣が抜けているサインだと捉えましょう。
複数チャットのタスクをまとめて見る
Chatworkのタスク一覧は、特定のチャットルームだけでなく、自分が関わる複数チャットのタスクを横断して確認できます。プロジェクトや取引先ごとにチャットが分かれていても、「自分がやるべきこと」を集約して見られるため、確認漏れが起きにくくなります。
朝いちばんにタスク一覧を開いて期限切れ・本日分を確認し、着手したものは随時完了にする——この習慣だけで、複数案件を並行して抱える情シス・バックオフィス担当の頭の中がすっきりします。
【独自】タスクが埋もれないChatwork運用ルール
タスク機能は便利ですが、ルールなく使うと「登録したまま放置されたタスク」が積み上がり、かえって一覧を見なくなります。ここでは本サイトが推奨する、10人以下チーム向けの軽量な運用ルールと自己採点表をまとめます。
少人数チーム向け運用ルールと活用度チェック(採点表)
大企業のような厳密なルールは、少人数では続きません。「迷わず運用が回る軽さ」を優先した5項目を、自社ができているか自己採点してみてください。
| チェック項目 | 推奨ルール | 狙い |
|---|---|---|
| 依頼はすべてタスク化 | 口頭・メッセージ依頼も必ずタスクに変換する | 「言った・言わない」をなくす |
| 期限を必ず設定 | 期限なしタスクを作らない(仮でも日付を入れる) | 期限切れフィルターで拾えるようにする |
| タスク名は動詞で書く | 「請求書を送付する」など次の動作が分かる粒度にする | 見た瞬間に着手できる |
| 毎朝タスク一覧を確認 | 始業時に期限切れ・本日分をチェックする | 抜け漏れを1日単位で止める |
| 完了はその場で押す | 終わったら即完了、週末にまとめない | 未完了リストを実態と一致させる |
5項目中4つ以上に「できている」が付けば、Chatworkのタスク機能を十分に活かせています。できていない項目が多い場合は、まず「依頼は必ずタスク化」「期限を必ず入れる」の2つから徹底すると、効果を実感しやすいはずです。
よくある失敗と対処法
導入直後のチームでつまずきやすいパターンと対処法をまとめます。
- 失敗1:タスクを作ったのに相手が気づかない/原因は担当者の指定漏れで自分用タスクになっているケース。依頼時は担当者欄に相手が入っているか必ず確認します。
- 失敗2:期限なしタスクが大量に溜まる/仮でも期限を入れる運用に統一し、期限なしフィルターを週1回棚卸しします。
- 失敗3:完了を押し忘れ、済んだタスクが残り続ける/完了操作を「作業の最後の1ステップ」としてルール化します。残っていると本当に必要なタスクが埋もれます。
- 失敗4:長い作業を1つのタスクにして進まない/半日以上かかる作業は複数タスクに分割します。粒度を小さくするほど着手のハードルが下がります。
Chatworkのタスク管理の限界と併用・移行の判断
Chatworkのタスク機能は「依頼と進捗の抜け漏れ防止」には十分ですが、万能ではありません。役割の限界を理解し、必要に応じて専用ツールと使い分けるのが現実的です。
本格的なプロジェクト管理には専用ツールを併用
ガントチャートで工程を管理したい、タスク同士の依存関係を可視化したい、といった本格的なプロジェクト管理は、Chatwork単体では対応しきれません。日々の依頼・確認はChatworkのタスクで回しつつ、案件全体の進行管理は専用のタスク管理ツールを併用するのが効率的です。少人数から始めるなら、Backlogの使い方|少人数チームがタスク管理を始める初期設定ガイドが参考になります。
SlackやBacklogとの使い分け・移行の判断軸
チャットツールそのものを見直す段階にあるなら、タスク機能だけでなく外部連携や検索性も含めて比較する必要があります。特に、アプリ連携を増やして自動化まで踏み込みたい場合はSlackが有利な場面もあります。移行を具体的に検討するなら、ChatworkからSlackへ乗り換える手順|過去ログとタスクの移行方法で、タスクの引き継ぎ方法まで確認しておくと失敗しません。
判断軸はシンプルです。「依頼と進捗の抜け漏れをなくしたいだけ」ならChatworkのタスク機能で十分です。工程管理・自動化・大量の外部連携まで求めるなら、専用ツールの併用や移行を検討する、と切り分けましょう。
まとめ:Chatworkのタスク管理で「頼んだ仕事の抜け漏れ」をなくす
Chatworkのタスク管理機能の使い方と運用のポイントを整理します。
- できること:自分用タスク・依頼・期限設定・完了管理をチャット上で完結できる
- 無料でも使える:タスク機能はフリープランでも利用可能
- 基本操作:「タスク追加→内容・担当者・期限→完了」の流れを数秒で回す
- 一元管理:期限切れ→本日→一週間以内の順でタスク一覧を毎朝確認する
- 運用ルール:依頼は必ずタスク化、期限を必ず入れる、完了はその場で押す
- 限界:本格的な工程管理は専用ツールの併用・移行で補う
新しいツールを導入する前に、まずはいま使っているChatworkのタスク機能を使い切ることが、コストをかけずに業務の抜け漏れを減らす近道です。本記事の運用ルールから、できていない項目を1つずつ取り入れてみてください。

